《竹バイオマス問題の始まり》

平成19年4月、山本孝二氏が御船町長に初当選しました。 選挙の際に掲げたマニフェストの一つがバイオマスタウン構想でした。
平成20年4月30日町が策定したバイオマスタウン構想が承認され、御船町はバイオマスタウンとなります。
平成20年10月16日、新たに設立されたベンチャー企業、御船竹資源開発鰍ゥら、御船町へ総事業費約20億円内補助金額約10億円の事業計画書が提出されます。(この時点では、まだ株式会社として登記されていない。資本金は、事業計画書で6600万円となっていたが翌日登記された時点で約半額の3,310万円しか集まらなかった。御船竹資源開発鰍ェ行うとされた約20億円を超える事業資金は、補助金と融資に頼ったものであり自己資金はゼロ、工場用地や建物等の不動産も一切保持していない。)
竹バイオマス事業は当初より大きな問題がありました。こちらをご覧ください

《補助金の申請》

平成20年10月27日、町が九州農政局に事業実施計画書地域利活用バイオマス交付金審査チェックシートなどの書類を提出し、交付金の割当内示交渉が始まります。
平成20年11月27日、九州農政局から御船町に対して、交付金の割当内示の決定が公式に伝えられました。同日町は交付前着工届けを九州農政局に提出します
平成20年12月15日、町が九州農政局に対して、地域バイオマス利活用交付金を正式に申請、同月18日、九州農政局から約5億2100万円の交付金決定通知がありました。
補助金申請についての問題点はこちらをご覧ください。

《支払われた補助金2億円》

平成21年1月13日、御船竹資源開発鰍ェ町に対して、約5億2100万円の補助金の交付を申請しました。
平成21年1月14日、町が九州農政局に対して、2億円の交付金の概算払いを請求、平成21年1月27日、九州農政局から2億円の交付金が町へ支払われました。
平成21年1月28日、町が御船竹資源開発鰍ノ対して補助金の交付決定。同年2月10日町から御船竹資源開発鰍ノ対して、補助金2億円が支払われます。(この時点でも御船竹資源開発鰍ヘ一切の融資を受けることが出来ず、融資の確約も無い。)
2億円補助金申請、支払に関する書類はこちらをご覧ください。

《さらに支払われた補助金約1億円》

2億円の補助金が支払われて6日後の平成21年2月16日、御船竹資源開発鰍ェ融資を申し込んでいた日本政策金融公庫から、「計画の妥当性に疑問がある。再度協議があった場合でも難しい」などとして正式に融資を断られ、続いて協調融資を打診していた市中金融機関からも融資を断られます。
平成21年3月19日、御船竹資源開発鰍ゥら町へ、決定していた20年度の補助金約5億2100万円を、約2億2800万円減額して、計約2億9300万円とする減額申請が出されます。
平成21年3月23日、町が九州農政局に交付金減額申請をし、3月30日 農水省から減額決定の通知があります。
平成21年4月3日、御船竹資源開発鰍ゥら町に、平成20年度交付金事業出来形検査報告書が出され、4月6日、町が農水省にバイオマス地活用交付金事業実績報告書を提出し、残りの交付金差額約9300万円の交付を申請しました。
平成21年4月13日、九州農政局から約9300万円の交付確定通知があり、4月23日、九州農政局から町へ交付金が支払われます。
平成21年5月22日、御船竹資源開発鰍ヘ約9300万円の補助金を請求する請求書を町に提出、5月25日、当時の社長が不透明な自社株取引を装い、出資ていた資本金の9割を引き揚げます。(この時点で、会社の資本金は610万円となる、しかし、登記簿上の資本金は現在も3,310万円)
平成21年5月29日、町が御船竹資源開発鰍ノ補助金約9300万円を支払いました。
補助金支払についての問題点は、こちらをご覧ください。
補助金約1億円申請、支払いに関する書類は、こちらをご覧ください

《第三セクター問題と架空融資》

自己資金が調達できず、事業がストップしていた竹バイオマス事業でしたが、平成21年1月13日の全員協議会で、町長は自己資金が確保できたので御船竹資源開発鰍ノ町が出資し、第三セクター化すると発表します。
そして、平成22年1月15日、臨時議会で町が御船竹資源開発に3000万円出資し、第三セクター化する補正予算案が賛成多数で成立。一気に事業が動き始めるかに見えました。しかし…
第三セクター化の前提だった13億円に上る融資話は全くの架空融資話だったのです。
架空融資話の融資期限だった平成22年2月1日、もちろん融資は無く、マスコミ等でもこの問題が大きく取り上げられるようになりました。
平成22年2月3日の全員協議会で、町長は架空融資であったことを認めず「投資で第3セクターでやる。 融資を投資にしたいとの申し出があった。2月に5億、3月に3億、5月5億が投資される。 融資は債務負担行為が生じるが、投資ならそれがない」などと説明します。
平成22年2月5日、御船竹資源開発鰍ヘ、補助事業の中止を発表します。
架空融資に関する町長の最初の発言はこちらをご覧ください
ここまでの、議会等における自己資金に関する町長の発言の問題点はこちらをご覧ください

《百条委員会設立へ》

御船竹資源開発鰍ヘ、受け取った補助金を返し、民間ベースで事業を続けると発表し、町長は会社を支援していくことを表明しました。
議会では、平成22年2月25日調査特別委員会が設置され、問題の真相究明に向けた動きが始まりました。
町長が公言していた2月5億の投資も、3月3億の投資も無く、会社が3月31日までに返済するとしていた3億円の補助金返済もありませんでした。
平成22年4月7日、町長は会社に替わって、町が約3億円の補助金を国に返還する予算案を提出。予算案は議会で否決され、調査特別委員会はいわゆる「百条委員会」となることが議決されました。

《百条委員会の調査が始まる》

平成22年4月22日、第一回百条委員会が開催されました。
その後週1回ペースで開催され、会社関係者、町長等の証人喚問や調査が行われました。
平成22年8月31日発行の議会便りで、調査の中間報告がされ、平成22年10月25日最終報告書が作成されました。
百条委員会の中間報告はこちらをご覧ください
百条委員会最終報告書はこちらをご覧ください

《ついに町民負担》

平成22年11月29日、町長は再び会社に替わって、町が約3億円の補助金を国に返還する予算案を提出します。
この予算案は賛成多数で可決され、会社に支払われた補助金を町が立て替えることが決まりました。
平成23年1月31日、町はついに会社から補助金返還されないまま、約3億円を国に返済します。
この時点で、会社に支払われた補助金約3億円は御船町民負担となってしまったのです。
事業中止及び返還に関し、町が国に提出した文書はこちらをご覧ください。