最初の住民監査請求

平成22年5月26日、住民有志から最初の住民監査請求が提出されました。
このときの監査請求でも町長の判断に対して、厳しい指摘がされましたが、、町がまだ国に補助金を返済していなかったので、「現時点では町に損害が生じていない…」として損害賠償請求は棄却となりました。

2回目の住民監査請求で、画期的な勧告が…しかし…

平成23年1月31日、町が御船竹資源開発鰍ノ替わって国に約3億円を返還しました。
これで、約3億円の実害が町に生じたため、平成23年2月15日、町民有志から山本孝二町長に対し、約3億円の町への支払いを求める住民監査請求が提出されました。
これを受けて、平成23年4月15日、町監査委員から「重大な過失があったと断ぜざるをえず、町長は町に対して約3億円を支払う事」という画期的な勧告がありました。
しかし、平成23年5月16日、町長は勧告を受け入れることを拒否しました。
監査委員の勧告は極めて重い勧告ですが、法的強制力はありません。
このままでは、「町長職にあるものは、たとえ客観的に見てきわめて重大な判断の誤りがあったとしても、それを認めなければよい」となってしまいます。
と言う事は「町長職にあるものは、何をしてもよい」という事にもつながりかねません。
住民訴訟は、原告や支援者の方々に多大な負担を生じさせますし、たとえ勝訴しても原告や支援者に直接金銭的利益は全くありません。
大変難しい決断ではありましたが、私たちの故郷、御船町の将来を考えた時、このまま何もしないということは出来ませんでした。
平成23年6月14日、私たちは熊本地方裁判所に対して、監査委員の勧告を受け入れることを求めた住民訴訟を提訴しました。
今回の裁判を通して、「今回の問題がなぜおきたのか」「このような問題が再び起こらないためにはどうしたらよいのか」住民目線で考えるきっかけとなり、御船町がよりよい町へと生まれ変わる事を念じてやみません。